古代米の継承任せて 宇和高生が苗植え付け
高校生が古代米の継承者―。米どころとして知られる愛媛県西予市宇和地域で古代米の品種保存につなげようと、宇和高校(同市宇和町卯之町4丁目)で21日、苗の植え付けが行われた。生物工学科の3年生7人が稲作の歴史に思いをはせながら汗を流した。
市などによると、宇和米博物館(同市宇和町卯之町2丁目)が従来、国内外から集めた古代米約70品種を管理してきたが、2012年を最後に栽培をやめていた。そこで農業宇都宮真利さん(71)=同市宇和町郷内=を中心に有志らが14年から引き継いで再開し、品種を守ってきた。
今回は、宇都宮さんが宇和高側から「高校生のいい教材になれば」と依頼を受けて実施。黒米や赤米など古代米を中心に19品種を用意した。
高校生らは、水の管理などが異なるため品種を一つずつ確認。その上で畑の土と水を入れた簡易的な容器13個の中に、等間隔で苗を丁寧に植えていった。